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2008.11.13 (Thu)

社会の偏見に打ち勝つたった1つの方法

Prop 8(同性婚禁止法案)への抗議活動が相変わらず活発に行われている。だがこれまでと方法を変える必要があるのではないだろうか。例えばモルモン教の教会の前で座り込みをしたり卵を投げつけたりすることに、何か意味があるだろうか。

そろそろ現実を認めようじゃないか、投票という民主主義においてもっとも有効とされる手段を使って、私たちは負けたんだよ。

アメリカで最もリベラルだといわれるカリフォルニアの住民の過半数は同性婚に反対している。同性愛者が結婚できないようにすることに賛成したんだ。それが、2008年、アメリカでの(そしておそらく日本でも)リアリティなんだ。

その結果を抗議活動とか、1人の統治者の意思によって覆そうとすることは、民主主義自体の無視ではないのだろうか。

そして、これまでの抗議活動がなぜうまくいかなかったのかを考え、これからの戦略を変える必要があるのではないだろうか。

あと、この件に関しては、日本のゲイの反応が異様に薄いのも気になる。日本でProp8についての報道があまりされてないからかもしれないが、アメリカではがんがん報道されている。そのせいか、在米日本人は、ストレート含めかなり気にしていて話題にものぼるしブログでも見かけるが、日本在住のゲイの間ではあまり問題になっていないような印象を受ける。本当はもっと怒っていいはずのことなのに。

・アメリカの同性婚支持者の方、抗議活動頑張ってください。
・日本で同性婚が認められるのはいつになるんでしょうね。きっとまだまだ遠いんだろうな。
・なぜ反対派は同性婚に反対するのか?反対する意味がわからない。(←日本でも同じような投票が行われたら絶対同性婚は禁止になると思います。アメリカでは宗教的な理由が一番大きいですが、日本では違う理由が主となるでしょう。だからこれはアメリカのケースをそのまま分析しても無駄。日本は日本流のホモフォビアがあるから、それを分析すべき)

別に、上(↑)のようなことを書いてる人を責めているわけではない。不愉快になったら申し訳ありません。ただ、覚えておいてほしいのは、これを読んでいるあなたにとっても、同性婚、そしてそれが象徴する、社会への同性愛の認知とか法的保護というのは、重大な意味を持っているでしょうということ。

これは別にカリフォルニアのどっかの遠い国のお話ではないのです。いや、遠い国のお話だけど、あなたにも一緒に戦ってほしいと思ってるわけです。

だから、もっとこのニュースについて知ってほしいし、怒ってほしいし、広めてほしいし、将来日本同性婚(もしくはそれと同等の同性愛者の保護)が実現するために出来ることがあることを知ってほしい。日本に住んでていても、どこに住んでいても、きっとあるはずなんだ。

それは多分抗議活動とかじゃない。
教会の前に座り込みシュプレヒコールとか、そういうんじゃないと思う。

あなたが、多分一番仲いい友達1人でいい。

1人でいいから、その子にカムアウトすることだと思う。

あなたが今日カムアウトすること。

そして、あなたの友達にゲイであることがどんなことなのかを伝えること。

そして、その子が持っている同性愛への偏見、無知などを自分が学び、ノンケがどういう勘違いをしているのかを学び、それに対して感情的にならずにどう対処するべきなのかを学ぶべきなのだと思う。

それが、今日生まれた1人のゲイの赤ちゃん、1人のレズビアンの子供を将来助けることになるかもしれない。

はっきりいって、匿名でいくらブログを書いても、道ばたで顔を隠していくら叫んでも、きっと社会は変わらない。きっと社会は変わらない。同性愛者は「同性愛ブログランキング」の中だけにいる存在、二丁目とかWest Hollywoodだけにいる、同性愛者は半裸で道ばたを練り歩く人々、レズビアンは男にモテない負け犬、ゲイはなよなよしたオカマ、そしてすぐにセックスするしすぐに別れるし、同性カップルは子供を生まない。そういう社会のイメージは、うちらが集まって叫んだりしても、何も変わらない。

今私にははっきりみえる。

うちらが本当に持っている武器。

それはカムアウト、そしてそれに続く対話しかないんじゃないかって。

カムアウトできない人たちが3000人あつまって、顔を隠してパレードをしても、社会には大したインパクトを与えられない。

でも、ゲイが3000人、それぞれの親友に、あるいは家族に、クラスメートにカムアウトしたら。そしてカムアウトした相手としっかり語り合ってゲイであることの意味を伝えることが少しでも出来たら、それはすごい違いを生むと思う。

誰かがゲイであること。
そしてそのことを隠さずに、堂々と、明るく楽しく生きていること。それを目の当たりにした時、誰かは少し驚くはずだ。
へえ〜って。
そういう驚きがつみかさなっていった先に、同性婚もあるような気がする。

だから、エレンは本当に凄い。

そしてジョディー・フォスターとか、キャサリン・メーニッヒは偉くない。

あなたが本当にいまやるべきことは、仲のよい相手1人でいい。カムアウトすることだ、と私は本当に心の底から信じ始めている。もし親友に既にカムアウトしてるなら、その相手と同性愛についてもっと語り合うことかもしれない。同性婚について語り合うことかもしれない。そういうことから変化が起こると思う。

★ ★ ★

同性愛者にとってゲイコミュニティは本当に心地が良い。
楽しくて美しくて、皆仲間。

まるで守られた泡の中にいるみたいだ。
だから、ずっとそこにいたくなる。
私はそういうタイプだった。

二丁目とかWest Hollywood大好きで、仲のいい友達は1人残らず全員ゲイで、気づいたらノンケの友達1人もいませんが何かwwみたいな感じで。

ノンケとかって無知だし、ゲイについて全然知らないし「心が男なんだ?」とかとんちんかんなこと聞いてくるし、さほど仲良くないのに、セックスどうやってするの?ちんこがないと満足できないでしょ?とか聞いてくるし、いちいち説明するの面倒だし、ゲイクラブにはとバスツアーみたいに見学こようとするから大嫌いだった。

でも、今回痛感したこと。

政治にて勝つためには、多数派を取らなければいけない。
少なくとも、権力と金があり、影響力があるような層を味方にいれなければ、同性愛者は政治にて勝てない。

同性愛者はどんなに頑張っても数の上では多数派になれないんだから、一部の異性愛者を味方につけなければ絶対にダメなんだ。

そう考えた時に…

カムアウトしかないんだよね。
そして、それに続く対話が本当に大事だ。

心地のイイゲイコミュニティの繭から出て、冷たい風と無知と偏見の目に晒されながら「違うよ」って1つずつ言っていくこと。違うよ。私を見てよ。私の友達を見てよ。

異性愛者の大多数は、思っている以上に、同性愛に対して無邪気に無知だ。

例えば子供の近くにゲイがいくと子供にゲイがうつると思っていたりする(やれやれ)

でもそういうのを「そうじゃないんだよ」っていちいち誰かが教えていかなければ、そういう偏見はずっと残っていくのではないだろうか。それは本当に疲れるし、大変な作業だ。でもそういうことの繰り返しが社会を変えていくんじゃないかなと思ってる。

彼らの多くは、無知なだけで、無知が偏見を生んでいる。

だから多くの正しい情報を入れてあげれば、特に宗教的なバックグラウンドの弱い日本では、ある意味アメリカよりも同性愛に寛容になっていく余地はあると思う。

でも、何もせずに待ってても絶対にその日は来ない。

今“何か”しなければ、10年後の世界は変わらない。

ってこれは、私は自分自身に向かって今言い聞かせてます。


私も日本で生まれ育った日本人なので、カムアウトそんなに簡単にできません。カムアウトが難しいことはよくわかっている。でも、カムアウトすることは本当に大事だと今思ってる。同じレズビアン仲間からでもたまにいわれる。

「レズビアンって何か悪いイメージしかなかった。でも、ゆうとかRachelとかHonとか…仲間にあって、びっくりした。普通に仕事してる、普通の人たちで…、頭もいいし普通に可愛いし、レズビアンがいっぱいいるんだなーって思ったらすごいレズであることがかっこよく思えた」って。

私はそういわれた時嬉しかった。

私も覚えている。

デビューしたてのころ、いろんなタイプのレズビアンの人に出会って、「ホントレズっていってもいろいろなんだな」って痛感したことを。当事者ですら、そうなんだから、異性愛者にとっては同性愛者といっても色々ですということは、本当に実物を見ないと想像もできないと思う。美輪明宏とか、やっくんとか、そういうイメージだけで同性愛者はイメージされてる可能性は大である。

別に自分1人がカムアウトしたところで、ゲイ&レズビアン全体のイメージを変えられるとは思わないし、そんなことは意図してない。

でも、1人1人がほんの少しでもゲイであることに対してオープンになったら。ノンケ友達と思いきってゲイについて話してみたら。それが10年後、社会に変化をもたらしているかもしれない、いやもたらしているに違いない。と自分は信じている。

だから、私はあなたに言いたいのです。

思いきって、私と一緒にカムアウトしてみませんか?と。

タグ : カムアウト 政治 同性愛 同性婚

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19:47  |  妄想ノート  |  Trackback(0)  |  Comment(3) このエントリーを含むはてなブックマークはてなブックマーク - 社会の偏見に打ち勝つたった1つの方法

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Re: 社会の偏見に打ち勝つたった1つの方法

こんばんは。

コメントがOpenしていたのでびっくりしました。

Prop 8。
研修が東京であるので、私は仕事後新幹線に乗っていました。
日本時間の木曜日に結果が発表になるのを知ってたので、
車内で携帯ニュースを確認。

「反対派勝利」

この文字を見たとき、とても悔しく悲しかった。
3州全てで負けた。カリフォルニアは勝利するだろうと思っていたのに。

つい先日、世界は開けたと思ったのに、こんなに直ぐに閉じられるなんて。

現実は甘くないってことか。
開かれているようで、すごく孤立した世界。
改めて痛感。

確かにエレンやポーシャは凄くて偉いと思う。
だからといって、カミングアウトしてないジョディー達を否定しない。
否定しないっていうか否定出来ない私が居るから。
本当の友にだけカミングアウトしてるかもしれないし、メディアにだけしてないだけかもしれない。
人それぞれに立場があるし。

私自身カミングアウトが如何に重要かはわかっている。
でも現時点では、いろんな人にカミングアウトする勇気は持ててない。
「この人なら理解してくれそう・・・」って、相手をリサーチしてから告白するくらいの勇気しか私にはない。。。

こんなんじゃ、だめですね。





とこちゃん |  2008.11.13(木) 23:21 | URL |  【編集】

Re: 社会の偏見に打ち勝つたった1つの方法

こんにちは。初めてコメントします。
私はサウスベイ在住、大学院でビジネスの勉強をしています。
「ノンケ」で、結婚してて3歳の娘がいます。

ハリウッドのレストランを検索してて、たまたまヒットして以来、
ゆうさんのブログを愛読させて頂いています。
純粋にゆうさんの文章が好きだし、イラストや感性とか、
いつもクールだな♥と思って読んでます。
たまにアップされる、英語に関する記事も、とても参考になります!

リアルの世界で私にゲイの友達はいません。
もしかしたら、私がカムアウトされていないだけかもしれないですけど。
ゲイやレズビアンに関して、全く接点のないところで生き、全く無知だった私が、
ゆうさんのブログを通じて初めて、レズビアンの世界について知るようになり、
多少なりとも関心を持つようになりました。

だから、こうやってブログを通じて、情報や思いやアイディアを発信する事は、
すごく意味があると思います。
私が言う筋合いではないかもしれませんが、がんばってください。
また、「うさぎちゃん」との幸せが長く続きますよう、応援してます!
ユキ |  2008.11.14(金) 05:11 | URL |  【編集】

Re: 社会の偏見に打ち勝つたった1つの方法

こちらにリンクさせていろいろ書かせていただきました。

ご不快だったら削除しますので、その時はご一報下さい。
elwray |  2008.11.20(木) 01:49 | URL |  【編集】

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